海月漂流記

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映画『ポライト・ソサエティ』

ニダ・マンズール監督『ポライト・ソサエティ』を見た。

transformer.co.jp

高校生リア(プリヤ・カンサラ)はスタントウーマンになることを夢みて日々修行中。唯一の理解者である姉のリーナ(リトゥ・アリヤ)は、突然富豪一家の子息であるサリム(アクシャイ・カンナ)と恋に落ち、彼と結婚し海外へ移住することになった。

芸術家志望だったリーナがあっさり結婚を選ぶことへの寂しさ、一人だけで夢を追いかけることへの不安はすごく共感できた。ただ、リアの思い込みの激しさにハラハラした。何もなかったらただの暴走になるところが、結果的にサリムとその母であるラヒーラ(ニムラ・ブチャ)がとんでもない陰謀を隠していたことが分かったので結果オーライ。

 

結婚式のシーンはセットや衣装が豪華で、リアの緑のドレスが映えていてとても素敵だった。ドレスでのアクションも良かったが、もっと派手でも良かった。かなり盛り上げてきた割にはあっという間に終わってしまった気がする。リアの友人たちとの友情も熱い。リーナ奪還後の、姉妹で煌びやかなドレスのままハンバーガーを食べているシーンも良かった。

ラヒーラによる拷問シーンはめちゃくちゃ笑ってしまった。

 

コメディ映画ではあるけれど、世の中への怒りが底にある。リアは決して屈することはしない。体の自己決定権であるとか、自分の選択が自分の意思によるものなのか、それとも社会通年や親の意向によって選ばされているものなのか、譲ってはいけないものを他人に譲ってはいけないという強いメッセージが込められていた。